メイヤー倍数(Mayer Multiple) ビットコインの長期トレンドを読み解く不思議な指標を紹介する

メイヤー倍数 (Mayer Multiple)

聞いたことあるでしょうか?
相場の状況を表した指標の一種なのですが、株やFXではあまり見ることがありません。

それもそのはず、メイヤー倍数は、仮想通貨のように価格の変動が激しい市場向けの指標。
今の仮想通貨のように、新たな資産クラスが市場に定着していくような過程で使うべき数字です。

今日は、メイヤー倍数についてのお話です。

メイヤー倍数って、どういう指標?

メイヤー倍数は、今の相場が強気か弱気かを、価格の200日移動平均との比較でみる指標です。

メイヤー倍数を考案したのは誰?

メイヤー倍数を作ったのは、Trace Mayerさん
結構有名な投資家で、ビットコインを長期保有していると公言している方です。

この人も、仮想通貨の業界ではなかなかの有名人…

最近では、2019年の正月に、ビットコインのGenesis Blockができたバースデイに合わせて、Proof of Keysをしかけて、ニュースになっていましたね。

https://twitter.com/tracemayer/status/1071870548421066753

このProof of Keys …
何かを証明する仕組みとかの話ではありません。

取引所やサードパーティに預けているビットコインを、個々人のウオレットに引き出し、自分で管理しよう

という運動でした。
結構な賛同者が集まったようで、一部の取引所がビットコイン引き出しを停止したとかしなかったとか…

ビットコインのバースデイのお祝いイベントみたいな軽いノリですが、こんなの仕掛けられたら、取引所もたまったもんじゃない…

メイヤー倍数とは?

メイヤー倍数は、Trace Mayerさんが、いまだ黎明期にある仮想通貨のために考案しました。

定義はシンプル…

メイヤー倍数 = 通貨の現在の価格 ÷ 通貨価格の200日移動平均

200日移動平均は、過去200日間の価格の平均をとったもの。
移動平均は、仮想通貨はもとより、株やFXでも最も頻繁に使われる指標です。

特に200日の移動平均は、価格の長期的なトレンドを見るために使われます。
現在の価格が200日移動平均より上であれば強気相場、下であれば弱気相場と考える。
ですから、メイヤー倍数が1を超えていれば強気相場、1より小さければ弱気相場ということになります。

ビットコインの現在のメイヤー倍数の状況は、MayerMultiple.Infoで確認することができます。
2019年2月22日未明のビットコインのメイヤー倍数は0.76…
ここ数日ビットコインの価格が上昇していますが、メイヤー倍数的には、まだ弱気相場ということのようです。

2019年2月22日のメイヤー倍数

2019年2月22日のメイヤー倍数   MayerMultiple.infoより参照

でもメイヤー倍数は、こんな数字で強気とか弱気とかいう、つまらないものではありません。

その実力は、これまでのビットコインのメイヤー倍数の推移を見るとわかります。

ビットコインのメイヤー倍数の推移を見ると…

メイヤー倍数の長期的な推移は、charts.woobull.comで確認することができます。
2019年2月22日の時点の状態が下の図です。

ビットコインのメイヤー倍数の推移

ビットコインのメイヤー倍数の推移  charts.woobull.com参照

この図ではBTC/USDの価格とメイヤー倍数の推移が、2010年から現在までの長期間でプロットされています。
何本か線がありますが、個々の線の意味は次のようになっています。

黄色の線:BTC/USD

黄色の線に沿っている点線:BTC/USDの200日移動平均

茶色の線:メイヤー倍数

ピンクの線:メイヤー倍数 = 1

青の線:メイヤー倍数 = 2.4

BTC/USDの価格推移が、いつも見慣れたビットコインの推移ではありませんね。
そう、これは対数目盛のグラフになっています。

右端にBTC/USDのメモリが見えますね。
よく見ると1メモリで10倍になっています。
通常のメモリで表示すると初期のころの増減がつぶれて見えなくなってしまうので、このメモリのほうが適しているのです。

さて、メイヤー倍数に注目して、ビットコインの相場の流れを見ていきましょう。
メイヤー倍数で見れば、初期の混乱期を過ぎたあとビットコインの価格には、大きなピークが4回あります。

2011年6月 メイヤー倍数 = 13.9 1BTC = $30

2013年4月 メイヤー倍数 = 6.85 1BTC = $198

2013年12月 メイヤー倍数 = 6.18 1BTC = $1,151

2017年12月 メイヤー倍数 = 3.76 1BTC = $19,500

どの場合もピークを迎えた直後に暴落し、メイヤー倍数が1以下に落ちて弱気相場に転じています。

ところが、もう少し弱いピークを見てみると…

2012年8月 メイヤー倍数 = 2.45 1BTC = $15.4

2017年6月 メイヤー倍数 = 2.43 1BTC = $2962

2017年9月 メイヤー倍数 = 2.30 1BTC = $4344

この3回の小ピークでは、その後、メイヤー倍数が1以下に落ちることなく、早期に盛り返しています。

つまり、メイヤー倍数2.4付近を超えて相場が盛り上がるかどうかで、その後の相場の流れが変わる。

メイヤー倍数2.4付近でピークがおさまった場合、早期に盛り返して次のピークが来る。
逆に、メイヤー倍数2.4を大きく超えてピークを迎えたあとは、弱気相場に転落する傾向が強い。

2.4を超えたら気をつけろ
そのあとには冬が来る

メイヤー倍数2.4は、そういう意味のある数字なのです。

マジックナンバー 2.4を信じるか?

なぜメイヤー倍数2.4が、その後の相場の流れの分水嶺なのかは、わかりません。
単なる偶然で、次は全く違う動きをするのかも。

新たな資産クラスが立ち上がる初期にのみ意味がある数字で、ビットコインはもうその時期を過ぎてしまっているかも。
そうなら、次は違う動きになる…

ですが、これまでのビットコイン価格の流れを見る限り、なんとなく説得されてしまいそう…
そういう魅力があるのがメイヤー倍数です。

でも、いつも、信じたとたんに裏切られるんだよなあ…