ビットコインが4回目のパラボリックで10万ドルへ? 唯一似ている市場は「金」

先日、トレーダーのピーター・ブラントさんが、こんなtweetをしました。

ビットコインは10万ドルに向かって動いている。
BTC-USDは4回目のパラボリックフェーズに入っている。
私の45年のトレーダー人生の中で、ログチャート上でこんなパラボリックに動くマーケットは、他にない。

ついこないだ1万ドルを超え騒いでたと思ったら、もう10万ドルですか…
なんと気の早い…

でもこのパラボリックフェーズの話、なかなか面白そう。
ビットコインの価格そのものではなく、価格の動き方のパターンみたいなものを読もうとしている。

1万ドルを超えてしまうと、ビットコインの価格の節目となるような強い心理的な壁は、2018年頭のピークを除けば、ありません。
ここからの展開を予想するのは、なかなか難しい。

そういう中、これからを読むための指標として、使えるんじゃないだろうか?

ということで、今日はピーター・ブラントさんのパラボリックのお話です。

ピーター・ブラントさんは2018年の暴落を予言して、有名に

45年間投資の世界に住んでいるベテラン投資家。
仮想通貨の世界で彼をメジャーにしたのは、2018年1月以降のビットコイン暴落を予言した、以下のtweetでした。

この2018年1月22日のtweetで、彼は、その後の暴落を言い当てています。
この日のビットコインの価格は1万ドル以上、その後の展開を予想するのは難しい時期でした。

彼は、2014年の前回のピークと2018年頭のピークの類似性から、この予測を建てました。
その根拠は、tweetの中で参照されている図を見るとわかります。

2014年のピークでは、ピークの前にパラボリックな値動きが長く続きます。
そしてピークを迎え、直後に87%の幅で暴落。
ここで「パラボリック」というのは、「放物線」という意味。
緩いカーブから始まり、ピークに向かって急激に上がっていく形を、ブラントさんは「パラボリック」と評しています。

2018年1月の時点では、ピークのただ中にいましたが、ピークに至るまでの経緯は前回のピークと類似。
であれば、同規模の暴落が起きてもおかしくない。

そういうロジック。
なかなかの慧眼です!!

まあ、予言はあまねく、当たったもん勝ちなものなんですけどね…

4回目のパラボリックでビットコインは10万ドルに?

さて、今回のブラントさんのtweet…

「ビットコインは10万ドルに向かっている」
という、景気の良い話ですが、その根拠を詳細に見てみましょう。

ビットコイン10万ドルの根拠は?

下のチャートは、ブラントさんのtweetに入っているチャートです。

ビットコイン-USDチャート(ログスケール)

ビットコイン-USDチャート(ログスケール)

まず確認しておいてほしいのが、右端の目盛。
これは普通の目盛ではなく、ログスケール。
1目盛で数倍を表しています。

この上に4本の赤い放物線が引かれています。
これがブラントさんのいうパラボリックフェーズ、放物線状に価格が上がっていく部分です。

これまでのパラボリックフェーズの時期と、その間の価格の上昇を見てみたのが以下の表。

パラボリック
フェーズ
時期 期間 価格 価格の増大幅
1回目 2010年9月から
2011年6月まで
約9ヶ月間 $0.065 → $35 約538倍
2回目 2011年11月から
2013年11月まで
約2年間 $2.6 → $845 約325倍
3回目 2015年1月から
2017年12月まで
約3年間 $277 → $16,679 約60倍
4回目 2018年12月から
???まで
??? $3,462
→ $100,000?
約30倍?

そして、今回は4回目のパラボリックフェーズに入った、というのが彼の主張です。
そして4回目のピークが来そうなあたりの価格が、10万ドル…

本当に10万ドル行けるのか?

過去のパラボリックフェーズのデータからみて、10万ドルの価格は考えられないわけじゃない…
2018年頭のピーク以降の暴落により、ビットコインの価格は3,500ドル以下まで下がりました。
でもここから30倍に膨らめば10万ドル。
前回のパラボリックフェーズでは60倍に膨らんでいますから、ありそうな話です。

でもねえ…
この議論って、結構雑なんですよ。

だって、それっぽい曲線引いてみてるだけなんですから…

4回目がパラボリックなフェーズの一部かどうかなんて、現時点ではわからないし…
パラボリックフェーズの一部だとしても、そのカーブの傾きがどのぐらい急なものか、わからないし…
カーブのピークがどこまで行くかも、感覚的なものでしかない。

そも、ログスケールのグラフは目盛がおおざっぱで、5万ドルも、10万ドルも、20万ドルも大差ない。
少々数字が違ってても桁があってりゃ正解の部類。
そういうグラフです。

ということで、どう転ぶかはこれからのお楽しみ…  です。

よく似た動きの市場を見つけました!! それは「金」

ですが、ログスケールのグラフで、右肩上がりのトレンドだったり、さらには放物線上の上昇カーブが何度も書けるってのは、ビットコインという市場の特殊さを表しています。

私の45年のトレーダー人生の中で、ログチャート上でこんなパラボリックに動くマーケットは、他にない。

って、彼が言うのも無理のない話…

でもね…
探してみたらありましたよ!!
同じような動きをしている市場が…
パラボリックフェーズを繰り返しては成長しているものが…

いつもビットコインと比較されるもの…
」です。

以下は1971年からの金-USDのチャート。

金-USDのチャート

金-USDのチャート  jp.tradingview.comより

強いピークを挟んで価格が階段状に上がっていくあたり、ビットコインと似た雰囲気があります。

これをログスケールにして、赤い放物線をいくつか加えると、こうなります。

金-USDのログスケールチャート

金-USDのログスケールチャート jp.tradingview.comからの図に加筆

ビットコインのログスケールチャートとそっくり…
ビットコインと同様に過去3回のパラボリックフェーズがあり、現在は4回目に入っている感じ…

違うのは、金のチャートが全体で約50年間であるのに、ビットコインのチャートは10年に満たないこと。
そして、パラボリックフェーズにおける価格の増大が、金が数倍であるのに対して、ビットコインが数十倍から数百倍であること。

ビットコインは、金がたどってきた歴史を5倍の早回しで、さらに数十倍の激しさで、リプレイしている。
両者は、時間や価格のスケールは違っても、基本的には似通った仕組みの上で動いている感じです。

まとめ

金との類似性を考慮すれば、ビットコインがあながち特殊な市場でもないのかもしれません。

ブラントさんのいうパラボリックな過程を繰り返して成長する、そういう投資対象として、ビットコインと金を含むタイプがあると考えたほうが自然なのかも…

2018年頭のビットコインのピークは、世間的にはバブルととらえられていますが、それは単に成長のサイクルの一過程にすぎない普通の事象…
そういうことなのかもしれません。

ビットコイン10万ドルが本当に来るかどうかは分かりませんが、ブラントさんのパラボリックの議論は、ビットコイン市場の新しい見方を提供してくれているようです。

1万ドルを超えて、つぎの展開が読めなくなっているビットコイン…
パラボリックフェーズの考え方は、メイヤー倍数(= Mayer Multiple)とともに、有効な指標になるかもしれません。

※ メイヤー倍数については、以下で…