仮想通貨取引所の取引板はどこが厚いの? 計算して比較してみると…

仮想通貨取引では、よく「板が厚い」とか「薄い」とか言いますよね?

「取引所を選ぶなら、板が厚いところ!!」
とか言ったりします。

この「板」は、おなじみの「取引板」のことなんですが、「厚い」とか「薄い」とかってなんでしょう?
どの取引所の板が厚くて、どこが薄いかなんて、どうやって比べればいいんでしょう?

板の厚さ…

測ってみましたよ…

板の厚さを表す指標となりそうなものが見当たりませんでしたので、「板密度」っていう「板の厚さ」を表しそうな指標を勝手に定義。
仮想通貨取引所各社の取引板の厚さを測ってみました。

今日はそのお話…

なお、取引板の厚さの計測は、最新では2019年5月に実施しています。
その情報は以下で

仮想通貨取引所の取引板はどこが厚いの? 板密度を計算して継続比較

仮想通貨取引所の取引板の厚さ比較結果

まずは、取引板の厚さを比較した結果を載せておきましょう。
「板密度」の意味は後で説明するとして…

今回比較したのは、bitbankBITPointCoincheckGMOコインHuobi Japanの5社です。
それぞれのBTC/JPYの取引板の板密度を3回計測し、平均を取っています。

板密度が高いほうが、取引板が厚いことを意味しています

順位 取引所 計測1回目 計測2回目 計測3回目 板密度平均
2019/1/26 10:00前後 2019/1/26 16:00前後 2019/1/27 10:00前後
1位 bitbank 0.00960 0.02184 0.00593 0.01245
2位 GMOコイン 0.01639 0.00830 0.01134 0.01201
3位 coincheck 0.00697 0.00385 0.00169 0.00417
4位 BITPoint 0.00274 0.00288 0.00488 0.00350
5位 Huobi Japan 0.00043 0.00069 0.00032 0.00048

結果はbitbank 1位
僅差でGMOコインが2位でした。

取引板の厚さとは?

まずは取引板と、その厚さについて基本を押さえておきましょう。

取引板ってどんなもの?

取引板を一言でいうと、その時点で約定していない状態の買いや売りの注文が、一覧できるボード

仮想通貨取引所の取引の形態に「販売所」と「取引所」があるって話…
よく出てきますよね。

仮想通貨取引サービス「販売所」と「取引所」の違い 各社の提供サービス比較

「販売所」は、仮想通貨取引所と利用者との間の取引、
「取引所」は、利用者同士の売買を仮想通貨取引所が仲介する方式

「取引板」は、「取引所」形態の売買の仲介のために仮想通貨取引所が用意しているシステム。
その時点での売買注文がどの価格でどの量あるかを、利用者に知らせるためのものです。

以下は、取引板の例です。
GMOコインが運営している取引所の、ある日のBTC/JPYの板の様子。

BTC/JPYの取引板の例

BTC/JPYの取引板の例  GMOコインから参照して追記

上の10段のリストが、ビットコインを売りたい利用者の注文リスト、
下の8段のリストが、買いたい利用者の注文リストです。
それぞれ、売買したい価格と数量が掲示されています。

例えば、取引板が上図の状態で、4BTCの売りを成行でかけた場合、板上にある高値の買い注文から引きあてられていきます。
1BTC = 387,082円で2.0142BTC売り
1BTC = 386,955円で1.1813BTC売り
1BTC = 386,828円で0.8045BTC売り
合計4BTCの売りが実行されます。

※ただし、取引板の状況は刻々と変わるので、注文が約定するときには違う結果になる可能性は十分あります。
というか、多くの場合違う結果になります。

取引板の厚さって?

では、取引板の厚さ…  これは、取引板上の売買注文の密集の度合い、です。

板が厚い状態とは、

一定の価格範囲の中に入っている売買注文の数量が多い状態

を指します。
逆に、板が薄い状態は、

一定の価格範囲の中に入っている売買注文の数量が少ない状態

です。

例えば、取引板上に、1BTC = 700,000円から710,000円の間にある注文の合計が
1BTCである場合と、
5BTCである場合とでは、
後者のほうが板が厚いといいます。

また、取引板上に、
1BTC = 700,000円から710,000円の間にある注文の合計が5BTCである場合と、
1BTC = 700,000円から720,000円の間にある注文の合計が5BTCである場合とでは
前者のほうが、板が厚そうです。

狭い価格帯に、たくさんの注文がひしめき合ってると、板が厚い
逆に、
少ない注文が広い価格帯に分散していると、板が薄い

そういうイメージです。

板が厚いとどうして良いの?

仮想通貨取引所を選ぶ基準の一つに、板の厚い取引所がよい、というものがあります。
理由を言えば…

売買したい時に、売買したい量と価格で、売買できる…可能性が高い!!

これに集約されます。

先程の例で、4BTCの売りを成行でかけた場合を考えましたが、板が薄いともっと低い価格で売らなければなりません。
思い通りの取引を行うには、板が厚い仮想通貨取引所を選んだほうが有利なのです。

取引板の厚さをどう測る?

さて、今日の本題
板の厚さをどう測るかです。

取引板の厚さを測りましたって話をあまり聞きませんので、何をどうやって測れば「板の厚さ」を測れるのか、から考えなければなりません。

そこで、今回考え出したのが「売買均衡点取引板密度
略して「板密度」です。

※世の中に類似の計測指標が存在する可能性はあります。
その場合は、私の不勉強によるものですのでご容赦ください。

板の厚さの指標:「板密度」

先程、取引板が厚い状態とは、

一定の価格範囲の中に入っている売買注文の数量が多い状態

逆に、薄い状態は、

一定の価格範囲の中に入っている売買注文の数量が少ない状態

と説明しました。
ということは、板の厚さとは、密度のような概念だと考えることができます。

一定の価格幅の中に入っている売買注文量を表す密度ですから、
分母 → 価格幅
分子 → 売買注文量
です。

取引板上の売買注文量を足して、それを、注文が散らばっている価格の幅で割れば、「板の厚さ」になりそうです。

なぜ、「売買均衡点」?

取引板に載っている注文のうち、すべてを計測の対象にしても意味がありません。
その時の売買にとって影響力のある注文を中心に計測します。

今その時、売買が行われている価格に近い注文がそれにあたります。

「板密度」の計測では、売買が行われている価格、買値と売値が折り合っている売買均衡点に近い注文を取引板の中から取り出し、それらを基に板の厚さを計測します。

「売買均衡点取引板密度」の定義

では、「売買均衡点取引板密度」、略して「板密度」の定義です。

以下は、「板密度」の定義を説明するための図です。

売買均衡点取引板密度の定義

売買均衡点取引板密度の定義

「板密度」は、売気配と買気配が均衡している売買均衡点を中心に、上下7枚、計14枚の注文が計測の対象(= 板密度計算区間)となります。
価格決定に対して影響力の大きい、売買均衡点の近くの板の状態のみを測るためです。

そして板密度の定義は以下です。

売買均衡点取引板密度 =
  板密度計算区間中の買数量・売数量の総和
÷ (板密度区間最高価格 – 板密度区間最低価格)

例えば、この計算をBTC/JPYの板で行った場合、売買均衡点の近くで、1円の価格の中にどのぐらいの数量のビットコインの注文が入っているかを示します。

板密度が高ければ、1円の価格の中にたくさんのビットコインの注文が入っていることになり、板が厚いと評価されます。

「板密度」で仮想通貨取引所の板の厚さを比較した結果

さて、比較結果です。

今回比較したのは、bitbank、BITPoint、Coincheck、GMOコイン、Huobi Japanの5社です。
対象の取引板はすべてBTC/JPYです。

取引板は変動が大きいので、1回の測定では、傾向が分かりません。
そこで、それぞれのBTC/JPYの取引板の板密度を3回計測し、平均を取っています。

以下が結果の比較表。
この記事の最初に出したもののの再掲です。

順位 取引所 計測1回目 計測2回目 計測3回目 板密度平均
2019/1/26 10:00前後 2019/1/26 16:00前後 2019/1/27 10:00前後
1位 bitbank 0.00960 0.02184 0.00593 0.01245
2位 GMOコイン 0.01639 0.00830 0.01134 0.01201
3位 coincheck 0.00697 0.00385 0.00169 0.00417
4位 BITPoint 0.00274 0.00288 0.00488 0.00350
5位 Huobi Japan 0.00043 0.00069 0.00032 0.00048

結果はbitbank 1位、GMOコインが2位…
ですが、この差は僅差で、本当に差があるかどうかは、もっと多くのデータを取ってみなければわからないレベルです。

板の厚さという観点から言えば、今回はbitbankとGMOコインがGoodというのが結論です。

ですが、他の仮想通貨取引所も比較して見る必要がありそうです。
また、板の厚さは、時間とともに大きく変化しますので、定期的に定点測定をしていきたいと思います。

仮想通貨取引所を比較するなら

仮想通貨取引所を比較するなら、取引板の厚さ以外にも、重要な観点があります。

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